愛が溢れる小さな喫茶店「はじめのいっぽ」

広島市東区牛田本町。この街の片隅にひっそりとたたずむ喫茶店「はじめのいっぽ」。何の変哲もない昔ながらの喫茶店ですが、店内に一歩足を踏み入れると、大きな愛がたくさんつまっています。「訪れる人たちがホッと一息つけるお店」そんな店主の願いが込められた、素敵な素敵な喫茶店のお話です。

出会いは偶然でした。

1歳の娘を連れてベビーカー散歩をしていたある日のこと、思いがけず娘が寝てくれたのを幸いに、「コーヒーでも飲みたい」とカフェを探していました。ふと目についたのが小さな看板。おそるおそるその古びたドアを開け、ドアから店内へと顔だけ入れて
「すみません、ベビーカーがあるんですけど…いいですか?」
とたずねました。すると、中から何とも素敵な婦人が
「どうぞどうぞ!喜んで」
と出てきてくれ、ベビーカーが通れるよう、通路を広く開けてくれたのです。
店内には先客が1名。ベビーカーの中で気持ちよさそうに眠る娘を見て、店主と先客は顔を見合わせ「しー」と唇に中指を当てる。そして、私にこう話してくれたのです。

「いらっしゃい。あなたみたいな、毎日育児に頑張っているママに、ホッと一息いれてもらいたな、と思って喫茶店をしているの。来てくれてありがとう」

店主が入れてくれたコーヒーは、とても香り高く、味わい深いものでした。
「この店には、おいしいコーヒーと、温かい愛情が待っている」
それが私の感想。そう、これが私と「はじめのいっぽ」そして店主、奥田洋子さん、通称「のんさん」との出会いです。

静かな店内で飲むコーヒーがこんなにおいしかったなんて。
ゆっくり喫茶店で落ち着く時間がこんなに幸せだったなんて。
「そういえば、長いこと喫茶店でコーヒーなんて飲んでないな…」
なんて思っているあなた、「はじめのいっぽ」を訪れてみませんか?「はじめのいっぽ」はそんなあなたのための喫茶店なんです。

ほっこりとできる素敵な店内

少し前の話です。昭和の時代から長らく続いていた喫茶店がありました。長年地元、牛田の人に愛され続けていましたが、店主が高齢となり、お店を続けて行くことが難しくなったため、惜しまれつつも閉店することに。

「こんな素敵な味のある喫茶店を閉めてしまうのはもったいない。この味わい深い雰囲気を受け継ぎたい、もっと多くの人にこの建物の良さを知ってもらいたい」

そう思ったのんさんは、この喫茶店を受け継ぐことを決意。それが「はじめのいっぽ」の初めの一歩。こうして、この場所に「はじめのいっぽ」が誕生したのです。

店内は、歴史が感じられる趣のある雰囲気。コーヒーの香ばしい香りが漂っています。重厚感のあるテーブルにチェア。壁には素敵な絵画や、ここを訪れる方々の作品が飾られています。

お店の一角には、アクセサリーを販売しているコーナーも。

広島市立大学芸術学部の型が作ったアクセサリー。なんとも味わい深い品々です。
元来子どもが大好きなのんさん。かつては、ボランティアで子どもたちに読み聞かせを行ったりもしていたのだそうです。店内には、子ども好きの、のんさんがセレクトしたホッコリとするおもちゃが用意されています。

木でできたパズル。動物の形に組み立てるもよし、好きな形に組み立てたり、合体させたりして、オリジナルの動物を作ってみてもよし。

絵本「おおきなかぶ」「わにくんのおさんぽ」をモチーフにした木のパズル。

こちらの作品は、静岡に住むのんさんのお友だちの作品なのだそうです。とてもキュートでお家に飾っておきたくなりませんか?
他に、読み聞かせを通して何冊もの絵本に出会ってきたのんさんがセレクトした絵本もたくさん。どれも温かい気持ちになれるストーリーです。

ふと壁に目をやると、のんさん手書きの「部活動のお知らせ」が。それぞれの部活動、不定期で開催されているそうです。もちろん子ども連れの参加もOK!
「子どものいるママが、いろんなことにチャレンジできるように、と部活動を思いついたの」
とのんさんは語ってくれました。

こちらは「美術部」の様子。みんな、楽しくおしゃべりをしながらデッサンしています。夏休みには宿題の絵を描くために、子どもたちも参加するのだとか。

訪れるお客は、年齢層もさまざまです。
毎朝文庫本を手にやってきて、一杯のコーヒーと小説を楽しむ老紳士
パートタイムの仕事帰りに、「自分へのご褒美」のコーヒーとのんさん特製ワッフルを楽しみにやってくる女性
「カフェ巡りが趣味なんです」と公言する若い男性
みんな思い思いのひとときを楽しみます。

そして、不思議なことがひとつ。このお店のお客はみんな「子どもが大好き」だということ。
のんさんの人柄が呼び寄せているのでしょうか。小さなお客がお店の中に入ると、みんな目を細めて「いらっしゃい」と声をかけます。あるときは、老婦人のお客が先生となり、「はじめのいっぽ」が子ども向けの折り紙教室になったことも。

「子どもはみんなで育てるもの。子どもはみんなの宝」
のんさんは、口癖のようにそういいます。
「こんな小さな子連れで、喫茶店なんて、他のお客に迷惑じゃないかしら…」
なんて悩む必要はありません。のんさんは、毎日頑張っているあなたのために、特別おいしいコーヒーを用意して待ってくれているのです。

心と体においしいメニュー

「のんさん、お腹すいた」
と声をかけてみましょう。のんさんが
「はいよ!何にしますか?」
と、とびきりの笑顔でメニューを持ってきてくれます。ドライカレーやナポリタン、ピザ…。どれもどこか懐かしい、そしてとってもおいしいスペシャルメニューばかり。

事前に予約をしておけば、こんな素敵なランチメニューも用意してくれます。季節の食材をふんだんに使ったメニューは、他の店では味わえないおいしさ。

こちらは名付けて「ビタミンカラーのハンバーグランチ」。要予約のスペシャルランチは、予約の際に、どんなものが食べたいか、嫌いな食材は何かを伝えておきましょう。当日、どんなメニューが出てくるかはお楽しみ。でも、どれもとってもおいしい「手作りの味」なんです。

暑い季節には、のんさんオリジナルのかき氷も楽しめます。抹茶シロップと鹿の子小豆がたっぷりとかかった和風かき氷。幅広い年齢層に人気です。

子どもたちが喜ぶメニューもたくさん。
「ジュース一杯は子どもにはちょっと多すぎるな…」
というママもご安心を。ちゃんとお子様用ドリンクもあります。

そして、子どもたちに大人気なのが、この「イソップベーカリー」のパン。可愛らしい動物たちの愛くるしい表情がたまらないこちらのパンは、毎日すぐに売り切れてしまうほどの人気商品です。

こちらも子どもたちに大人気のカブトムシ、クワガタムシのパン。イソップベーカリーのパンは、季節に合ったモチーフのパンが登場します。
「今日はどんなパンに巡り合えるかな?」
そうワクワクドキドキしながらお店を訪れるのも楽しいものですよ。

幸運な人は、「カープパン」に巡り合えるかも。お気に入りの選手の背番号のパンを見つけたら、迷わず購入してくださいね。

明日の元気がここにある

「はじめのいっぽ」では、時間がゆっくりと流れて行きます。それは、のんさんが
「ここに来る人には、心からのんびりと、自分の時間を楽しんでもらいたい」
と思っているから。
そんな温かい空間にいると、「よし!明日からも頑張ろう」と思えます。毎日あくせく頑張っているママ、「はじめのいっぽ」で元気をチャージしませんか。きっと、このお店があなたの新たな幸せへの「はじめの一歩」になるはずです。

施設名

はじめのいっぽ

所在地

広島県広島市東区牛田本町3-2-16 牛田本町ビル 1F

電話番号

082-227-8373

営業時間

10:00~17:30

定休日

日・月その他不定休

 

担当ライター