「住みたい広島」ってどんな街?若者10人と横田知事が語った「#ひろしま未来トーク」

転出超過・人口減少が続く広島で、地域をどう元気にしていくのか。若者たちはどんなことを考えているんだろう?そんな問いを胸に、今回pikabu編集部メンバーは、2026年8月25日にエディオンピースウイング広島で開催された「#ひろしま未来トーク」の取材へ行ってきました!
高校生、大学生、社会人といった広島の若者たちが、横田美香広島県知事と一緒に、これからの広島について本音で語り合うイベントです。
「広島のどんなところが好き?」
「住みやすい街と、住みたい街って同じ?」
「もっと泊まりたくなる広島にするには?」
会場では、そんな問いをきっかけに、若者たちからさまざまな意見が飛び出しました。取材をしていて印象的だったのは、人口減少やまちづくりといった大きなテーマだけではありません。
「家族で出かけるなら、こんな場所があったらいいな」「せっかくなら広島に泊まって楽しみたい」そんな、私たち子育て世代に身近な話も盛りだくさん。今回は、編集部が実際に会場で聞いた若者たちや横田知事の声をもとに、「子どもと出かける広島」という目線からイベントの様子をレポートします。
「ちょうどいい広島」は、子育ても仕事も楽しめるまち?

「広島を選んだ理由は、全てがちょうどいいから」。広島へUターンした社会人参加者は、都市としての便利さと自然の近さ、人と地域の距離の近さを挙げました。仕事を通じてまちの未来につながっている実感を持ちやすいことも、戻ってきたい気持ちにつながったそうです。
たしかに子どもと過ごす休日も、どこか似ているかもしれません。午前中は街なかで用事を済ませ、午後は公園や川辺へ。スポーツ観戦やイベントに出かける選択肢もある。日常のなかにある“ちょっと楽しい”が、広島で暮らす心地よさになっているように感じました。
「住みたい街」と「住みやすい街」、あなたならどちらを選ぶ?

意見交換のなかで、会場の空気がふっと動いた場面がありました。東京と広島での暮らしを比較した大学生から、「住みやすい街と住みたい街は少し違うのではないか」という問題提起があったときです。
交通や医療、福祉、子育てのしやすさは「住みやすさ」。一方で「住みたい街」には、やりたい仕事や魅力的な文化、自分の居場所など、“ここで暮らしたい理由”が必要だと話します。司会者がどちらを優先するかを尋ねると、参加者は手を挙げて考えを示しました。どちらか一方が正解というわけではなく、両方とも欠かせないという空気が会場に広がります。
子育てをしていると、保育園や学校、病院へのアクセスなど「住みやすさ」に目が向きがちです。でも、子どもが大きくなったときに「このまちが好き」「ここで何かやってみたい」と思えることも、同じくらい大切。便利さや安心に、好きな景色、好きなスポーツ、会ってみたい人が重なると、「住みたい広島」になっていくのかもしれませんね。
「泊まりたくなる広島」に、温泉という選択肢

後半のテーマは、広島の魅力をどう伝え、どんな楽しみを増やしていくか。ここからは、おでかけ情報を日々追いかける身として、思わずメモを取りたくなる提案が続きました!
瀬戸内海をフェリーで巡る旅、夜の食べ歩き、広島城を生かした体験型コンテンツ、滞在型リゾートホテルなど、若者たちから率直なアイデアが出ました。いずれも実施が決まった計画ではなく、「こんな広島なら行ってみたい」という提案です。
なかでも印象的だったのは、宿泊を“観光のついで”ではなく、旅の目的にしたいという声でした。子ども向けの遊びがあり、家族で「ここに泊まりたい」と思える場所があれば、そこを起点に広島観光を楽しめるのではないか――。子連れのおでかけでは、移動時間、子どもの疲れ、食事やお風呂で周りに気を遣うことなど、小さなハードルがいくつもあります。「遊ぶ」「食べる」「泊まる」がゆるやかにつながっていると、親子の旅行はぐっと計画しやすくなりそうです。

温泉のある宿泊施設について話題が広がると、横田知事は、広島は温泉でよく知られた地域とは言いにくい一方で、県内各地に良い温泉があると話しました。取材していて私たちも、「たしかに」と思ったのです。
たとえば湯来は、温泉だけでなく、遊び場や飲食店を合わせて楽しめるエリア。日帰りでも少し旅行気分を味わえます。
また、宮島や鞆の浦には、観光とあわせて温泉でゆっくり過ごせる宿もあります。温泉付き客室や貸切風呂などを選べると、子連れでも家族のペースで過ごしやすそうです。
もちろん大きなテーマパークをつくることも一つの夢でしょう。でもその前に、広島にはすでに、海や島、まち歩き、食などを組み合わせて「泊まること」まで楽しめる場所があります。若者たちのアイデアを聞いたことで、見慣れたおでかけ先も少し違って見えてきました。
夜のグルメも、泊まりがけのおでかけを楽しくする
夜の時間を生かした食べ歩きフェスというアイデアにも共感しました。地元で愛されるお店の味を少しずつ楽しみ、「次はこのお店に行ってみよう」と新しいおでかけ先を見つける。食べ歩きのあとに近くのホテルや温泉宿に泊まる。そんな過ごし方が増えれば、広島の夜は、観光客だけでなく地元の家族にとっても、もう少し身近な楽しみになるかもしれません。
「広島には何もない」と言われることがあります。でも、実際には海、山、島、街なかの川、スポーツ、グルメ、歴史、温泉。広島にはたくさんの楽しみ方があります。大切なのは、それらを別々の魅力として眺めるだけでなく、「家族でこんな一日を過ごせる」という体験につなげていくことではないでしょうか。
子どもと一緒に、広島の“好き”を見つけてみよう
取材を終えた帰り道、わが家でも子どもに聞いてみたくなりました。「広島でいちばん好きな場所はどこ?」「ここに何が増えたら、もっと行きたくなる?」と。子どもの答えは、大人が想像するものとは違うかもしれません。大きな施設ではなく、近所の公園かもしれない。いつも乗る路面電車かもしれない。おじいちゃん、おばあちゃんと食べたお好み焼きのお店かもしれません。
人口減少社会での広島の活性化という大きなテーマを、若者たちは自分たちの暮らしに引き寄せて考えていました。働くこと、移動すること、遊ぶこと、泊まること。どの意見にも、「自分たちなら、こんなまちにしたい」という率直な思いがありました。
この会は、将来の広島を担う若者の声や思いを県政に生かそうと県が開いたものです。ただ、取材した私たちには、行政だけに向けた話には聞こえませんでした。大人が答えを用意するのではなく、子どもも若者も、それぞれの立場で「広島の好き」を言葉にする。そんな場があること自体が、これからの広島の楽しさにつながっていくように思います。
次のおでかけの帰り道、親子で「広島の好きなところ」を一つずつ挙げてみませんか。その会話のなかに、未来の広島をもっと楽しくするヒントが隠れているかもしれません。
【イベント概要】
|
イベント名 |
#ひろしま未来トーク 2026年第1回 |
|
開催日 |
2026年8月25日 |
|
会場 |
エディオンピースウイング広島 |
|
出演 |
横田美香広島県知事、高校生・大学生・社会人の参加者10名、司会:坂上俊次氏 |
|
配信 |
RCCの動画配信サービス「IRAW」で視聴可能 |































