広島市内で体験する「非日常」おもてなしに感動の連続!【三瀧荘】子連れ記念日ランチ

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広島市西区にある「三瀧荘」は、数十年の歴史を持つ伝統料亭。歴史ある日本家屋で、心づくしの料理がいただけます。今回、私は自身の誕生日記念で訪れましたが「家族の記念すべき日には、これからもぜひ三瀧荘を利用したい」と思うほど、とても素敵な時間を過ごすことができました。子どもがいても結婚記念日などは特別な日にしたい!と考えている広島のママに、三瀧荘をご紹介しましょう。

入り口からお部屋まで感動の連続

まず、入り口の様子です。まるで某ジブリ映画に出てきそうな、緑のトンネル。一歩足を踏み入れると別世界に行けるような、そんなワクワク感を与えてくれますね。

玄関口では、スタッフの女性によるお出迎えから感動がはじまります。きっと予約時間の少し前から、こうして待機してくださっていたのでしょう。

この日はあいにくの雨でしたが、傘を預けたあとすぐにスッと差し出されたタオル。こういった些細な思いやりって、とても心があたたまりますね。雨ならではのおもてなしに、悪天候で憂鬱だった気分も吹き飛びました。
実は予約の時点で素晴らしい電話対応に感動していたのですが、ますますお店への期待が高まった出来事です。

こちらは、入り口すぐのところにある待合スペース。大きい窓の向こうには、庭園風景が広がります。
人を待っているときってイライラしがちですが、ここなら「いつまででも待っていたい」そんな穏やかな気持ちでいられそうです。

入り口付近には、バーカウンターのようなスペースもありました。私が訪れたのは昼間だったので誰もいませんでしたが、和モダンな空間でいただくカクテルもなかなかいいですね。

お部屋は、落ち着いた雰囲気の個室でした。写真では伝わりづらいですが、金屏風などがあり、特別な気分を味わえる素敵な空間です。

今回は2歳児と生後7ヶ月の赤ちゃん連れでした。雰囲気のいいお店なので迷惑ではないかと心配でしたが、とても快く迎え入れてくださり、さらに子どもイスとベビーベッドまで用意してくださいました。
個室ということもありますが、ベビーベッドのおかげで小さな子どもがいてもゆっくり食事を楽しめました。非常にありがたい配慮ですね。

プロの心意気を感じるこだわりの品々

2歳の息子用に予約しておいた、子どもの御膳がこちら。エビフライ・ウインナー・玉子焼きなど、子どもが喜ぶメニューが盛りだくさんでした。

和食割烹の子ども御膳としては定番の内容ですが、それだけに味に対して正直な反応を示す息子。
気に入らないとまったく食べないこともあるのに、こちらの御膳はパクパクとおいしそうに食べていましたよ。生魚デビューをしていなかったのでお刺身は私が堪能しましたが、あとはほぼ完食。かなりボリュームがありましたが、よっぽどおいしかったのでしょう。

こちらは、大人の食事のお品書きです。お部屋についてくださった仲居さんによると、メニューは数ヶ月に1度のペースで料理長が考えているんだとか。
平日昼の懐石は、全7品の「香(3,500円)」、全8品の「華(5,000円)」、全8品の「雅(8,000円)」と3タイプあります(すべてドリンク料別・サービス料15%)。

私たちは「華(5,000円)」をお願いしていたのですが、この価格でこんなに質の高い料理がいただけるの!?と驚きを隠せませんでしたよ。
それでは、私が実際にいただいた料理をご紹介していきたいと思います。

先附 温玉養老豆腐 美味出汁 振柚子 山葵 セルフィユ 海老 キャビア

まずはお通しの意味を持つ、先附から。なんとも上品な見た目に、思わずうっとりしてしまいました。
中からトロリと温玉があふれだし、出汁の風味と絶妙にマッチします。そこに香り立つワサビ。素材へのこだわりを感じました。

前菜 青梅蜜煮 賀茂茄子オランダ煮 蛸柔煮 糸瓜 鯵酢〆 吸酢 生姜
鮪アボカド和え 鴨ロース芥子和え

厄除けの意味を持つ「蘇民将来」の伝説と、その伝説に基づいているとされる「神社の夏越祭の輪くぐり」をイメージして作られた前菜です。
仲居さんが、蘇民将来の伝説について詳しく説明してくださいました。テーマ性のある料理って、おいしさが何倍にもなりますよね。

この仲居さん、料理に関するどんな質問にも答えてくださり「しっかり勉強されているんだな」と、とても感心しました。笑顔が素敵で「この方に、ぜひまた接客してもらいたい!」と心から思えます。

椀物 甘鯛潮仕立て 焼甘鯛 玉子豆腐 白髪葱 露生姜 つる菜

椀物は、おめでたい魚の鯛が使われた絶品のお吸い物。お祝いの席にピッタリですね。

造里 本日の鮮魚盛り合わせ おかき塩 醤油

お造りが登場したとき、思わず感嘆の声をあげてしまいました。私たちが三瀧荘を訪れたのは6月でしたが、アジサイとカエルが季節を感じさせてくれます。

なんとも繊細なきゅうりの細工。カエルくんは梅肉で支えられており、口に運んだときのおいしさもきちんと考えられています。
雨のしずくまで、おいしくいただきました。

肉料理 和牛バラ肉すきやき風 椎茸 結白滝 笹がき牛蒡 粉山椒 笹打葱 温玉

口のなかでとろける、和牛のすきやき。こうした定番の料理こそ、おいしさが際立ちます。

揚物 じゃが芋饅頭 おかき揚げ

カラッと揚がったじゃが芋饅頭と、うまみたっぷりのスープが相性バツグンです。

食事 新生姜と白身魚の焚き込み御飯
止椀 赤出汁仕立て
香物 季節の御新香盛り合わせ

最後のお料理。この炊き込みご飯がたまらなくおいしいんです。もうお腹はパンパンでご飯ものは食べられない!と思っていましたが、これならおかわりしたいぐらい。
昔、とある料理人に「どんなにお腹いっぱいでも、おいしいものがあれば胃は自らスペースを作る」と教えてもらったことがありますが、まさにその通りだと思いました。

水菓子 自家製ティラミス

デザートのティラミスは、抹茶とほうじ茶の2種類。夫婦でシェアしながら、どちらの味も楽しみました。

情緒たっぷりの歴史ある館内

食事中、子どもとお手洗いに立った夫が「喫煙室みたいな部屋があって少しのぞいてみたけど、感動するよ!」と興奮気味に戻ってきました。そこで私も、食事が終わってデザートを待っている間に少しのぞいてみることに。
スタッフのみなさんはとてもよく気がつく方ばかりなので、部屋から出てきた私を見て「お手洗いですか?」と聞いてくださいました。そこで思いきって「実は主人から、喫煙室が素晴らしいので見てくるように言われて」と話すと、快く案内してくださることに。

こうして館内のさまざまな場所に興味津々な私たちの姿を見て、お店の方が「お食事のあと、館内を見学されますか?」と、なんとも嬉しいプランを提案してくださったのです。
さまざまなお部屋を見せていただきましたが、なかでも印象的だった場所をご紹介します。

2階にあるこちらの部屋は、ノスタルジック感ただよう洋風のつくり。ほかの部屋と少し雰囲気が違うと思いきや、なんと!かの有名な“マリリン・モンロー”が宿泊した部屋なんだとか。世紀の大女優を受け入れるために、和室を洋室へと変えたのだそうです。私が訪問したときは、もちろんベッドではなくテーブルとイスがセッティングしてありましたよ。
お店の方によると「昨日もこちらでプロポーズをされた方がいらっしゃいました」とのこと。なんともロマンチックですね。
スタッフのみなさんの接客レベルがとても高いので、人生の大切なひとコマを託るのだと納得しました。

ほかにも、将棋の羽生善治さんが訪れた部屋も。その部屋で将棋を指すと負け知らずなことから「勝ち部屋」と呼ばれ、仕事の接待などに使われているそうです。

三瀧荘といえば、結婚式場としてご存知の方も多いのではないでしょうか。今回はちょうど挙式のない日だったので、チャペルも見学させていただきました。

大きな窓からは陽ざしが入り込み、庭園の緑も一望に収めることができます。とても温かさを感じる場所でした。窓ガラスには、江戸時代の職人が1枚1枚手づくりしたものを使っているのだそうです。ガラスが少し波打っていて、現代のガラスとはまた違う風情を感じました。

こちらの天井も特殊な技術で作られており、もう職人さんがひとりも残っていないんだそうです。壊れたら修理ができない貴重な文化財が、厳かな雰囲気を放っていました。

ここに家族の歴史をきざんで

長い歴史を持つ料亭なだけあり、どこを取っても感激ばかりでした。自身の誕生日がこんなにも素敵な1日になったこと、三瀧荘の方々に大変感謝しております。みなさんも、家族にとって大切な瞬間を、こちらの三瀧荘に託してみてはいかがですか?

三瀧荘 店舗情報

住所

〒733-0005 広島県広島市西区三滝町1-3

TEL

082-537-0220

営業時間

LUNCH:11:30-15:00(L.O.14:00)

DINNER:17:30-22:00(L.O.21:00)

定休日

毎週水曜日(土・日・祝は個室のみ営業、要予約)

アクセス

JR横川駅より徒歩10分

広島高速道路 間所I.C.から車で15分(駐車場完備)

TOP画像 出典元:三瀧荘 公式HP

担当ライター

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