妊娠中に島根の”御井神社”を参拝!知る人ぞ知る安産祈願スポットとは?

楽しみな反面、不安も大きい出産前は、とにかくリラックスした気持ちで過ごすことが大切。心を落ち着かせるためには、安産祈願として神様に手を合わせることもひとつの方法ですよね。私が妊娠期に訪れたのは、地元である島根に伝わる名スポット。神様の国として知られる島根での安産祈願は、趣深い体験でした。今回は、そのときの体験をご紹介しましょう。

御井神社とは?

私の初めての出産は、地元での”里帰り出産”でした。
実家があるのは、現在暮らしている広島から車で約3時間ほどの距離にある島根県出雲市。「出雲大社」があるところと聞けば、ピンとくる人も多いのではないでしょうか?
島根県と言えば、全国でも有数のパワースポット。”神話の国”としても知られる島根は、出雲大社以外にも、数々の霊験あらたかな神社がひしめくエリアでもあります。

私が里帰りして間もないころ、安産祈願に訪れた「御井神社」も、地元では有名なパワースポットのひとつ。安産と水の神である” 木俣神(キマタノカミ)”を祀る神社です。のどかな田園風景の中にたたずむ小さな神社ではありますが、その秘めたるパワーは全国から参拝者が訪れるほど。ここで、御井神社にまつわるエピソードをご紹介しましょう。

1.木俣神のお父さんは有名なあの神様…!

木俣神は、因幡の国の美しい女神である八上姫と、出雲大社の祭神である大国主との間に誕生しました。大国主と言えば、”だいこくさま”として親しまれている、出雲神話を代表する神様です。大国主と結ばれた八上姫が出雲の地に向かう道中で産気づき、出産したのが、今の御井神社がある場所。そのころ大国主には、須世理姫という嫉妬深い正妻がいたために、八上姫は生まれたばかりの子どもを木の俣のところにあずけて、因幡の国へと引き返したと言われています。これが、木俣神の名前の由来にもなりました。

2.あの有名な温泉にも縁のある神社

日本三美人の湯で知られる湯の川温泉も、木俣神の母である八上姫に縁のあるスポット。かつて、大国主を慕って出雲へと旅立った八上姫が、道中で疲れを癒すために浸かったという言い伝えが残っています。温泉の効能によって、心身ともにより一層美しくなったという八上姫。温泉の敷地内には、八上姫を祀った神社もあります。

神聖な安産祈願の作法

御井神社には、とある伝承にちなんだ独特のお参り作法があります。

それは、八上姫がこの地で出産した際に産湯として使ったとされる3つの”井戸”にお参りするというもの。

その井戸というのは、

  • 生井(いくい)      :安産と子育ての水神
  • 福井(さくい)   :母子の幸せを司る水神
  • 綱長井(つながい) :母子の寿命を司る水神

とされ、”日本最古の井戸”としても知られています。「古事記」にも記されているほどの歴史を持ちながら、今もなおその聖水が滾々と湧き続けているというのだから驚きですね…!

これらの井戸は、それぞれ本社から100m程度の範囲にあります。参拝の際には、「生井→福井→綱長井」の順にお参りするといいでしょう。

私が参拝したときの話

実のところ、出雲で生まれ育ったにもかかわらず、御井神社のことを知ったのは妊娠した後のことでした。
参拝のきっかけは、母の勧め。「どうやら古くから伝わるすごい神社らしい…!」と聞いて、母と父に連れて行ってもらうことにしたのです。

車のナビに従って、辺り一面田んぼの中を突き進んでいきます。すると、平野の真ん中に小さな森に囲まれた神社を発見…!木々によって神社の中の様子が見えないところも、どこか神秘的な雰囲気を感じます。
神社のある道中だけでなく、境内にもひと気が少なく、静まり返った雰囲気。私たちはゆっくりと参道を奥へと進んでいきます。

途中で絵馬を発見した私は、早速書いてみることに。「無事、元気な赤ちゃんが産まれますように」と書きました。絵馬には、産まれたばかりの木俣神を優しく微笑みながら抱く八上姫の姿が描かれています。

本殿と3つの井戸を参拝した後、ご祈祷をしていただこうと社務所へ。御井神社では、拝殿でのご祈祷は行われていないそうで、そのまま社務所で執り行うことになりました。静かな境内でのご祈祷は、何とも言えない厳かな気持ち。お腹の中の我が子にも染み渡るようです。

この後に頂いた御守りは、桜の刺繍が可愛らしいデザイン。出産までの間、この御守りは母子手帳ケースに入れて肌身離さず持ち歩いていました。今も、この御守りを見ると、あの神秘的な、まるで八上姫の温かい愛情を感じるような御井神社を思い出すことができます。

出産後、お礼参りに…

その後、無事出産を終えた私は、息子と主人とともに、再び御井神社を訪れました。約1年ぶりの境内は、相変わらずひっそりと静かで、神秘的な雰囲気。ふと目にとまった絵馬掛所には、以前と同じようにたくさんの絵馬が掛けられています。私のものはもう見当たりませんでしたが、「元気な子を産みたい!」「早く我が子に会えますように」という絵馬を眺めていると「この神社はたくさんの出産を見守ってきたんだ…」と感慨深いものがありました。

島根に立ち寄る際にはぜひ御井神社へ…!

全国的にも安産のパワースポットとして知られている御井神社。妊娠中に島根に立ち寄ることがあれば、かつてこの地で元気な男の子を産んだ美しい女神に会いに来てはいかがでしょうか。

担当ライター