イクメンは子育てと人生のよいパートナー

年の差婚でギリギリ30代で第一子を授かった夫。子煩悩な夫のイクメンっぷりに辛ささえ感じていた私が、子育てが進むにつれて育児だけでなく人生のパートナーとして夫婦関係を築けていった体験をご紹介します。

夫がイクメンすぎて辛い!

私たち夫婦は、年が一回り違う年の差婚カップル。結婚してすぐ授かった子どもが産まれたとき、私は20代後半、夫はギリギリ30代でした。一回り年齢が違うと、人生経験も仕事のキャリアも違うし、子どもを持つという初めての経験に対しても、なんだか心の余裕が違うように見えたものです。

そのうえ、子どもは待望の女の子。赤ちゃんにメロメロな夫が、沐浴からオムツ替え、抱っこに着替え、食事に歯磨き、通院など、授乳以外ならなんでもできるんじゃないかくらいのイクメンっぷりを発揮するのに時間はかかりませんでした。

出産を機に育児に専念したくて仕事をやめ、専業主婦で子育てをスタートさせた私にとって、育児に自主的で積極的な夫に感謝する一方、仕事も忙しい時期なのに、なんでそこまでできるんだろうと辛ささえ感じることもありました。

本当は私がしなきゃいけないのに夫にさせているんじゃないかという罪悪感のようなものを感じたり、私がいなくて夫一人でも子育てできるんじゃないかと自分の存在価値がなくなっていくような寂しさを感じたりしていたのです。自分は仕事をしない分、家事と育児全般は私の仕事だと張り切っていたのかもしれません。夫は家事はからっきしなのですが、子どもに関することは、仕事の調整をしてでも睡眠時間を削ってでも関わろうとします。そんな夫の姿に、育児に参加してくれることへの感謝と同時に複雑な気持ちを抱いていました。

でも、夫がイクメンなんだと言えば、珍しがられたりうらやましがられることはあっても、「イクメンだと奥さんも大変よね…」と言われることはまずありませんよね。それに、「夫がイクメンすぎてつらい」というのは贅沢すぎる悩みで人には理解してはもらえない気がして、人知れず悩みを胸にしまっていたのでした。また、仕事を調整しながら頑張って育児に取り組む夫に「ちょっと育児やりすぎで困るからやめて」と文句を言うのもおかしい気もしてしまい、自分の気持ちもまとまらず、なかなか胸の内を話すことができませんでした。

「イクメンっていう単語が嫌い」という夫の言葉に目から鱗が…

私の友達が家に遊びに来たあるとき、夫の育児への参加を見て「イクメンでよいね!」と驚かれたことがありました。その晩、夫が「なぜかイクメンってよく言われるんだけど、実はその単語嫌いなんだよね…」とぽつり。

なんで?!と聞くと、「イクメンって単語には、前提として育児のメインは母親で、父親はサブっていう位置づけがあると思う。“本来なら育児は母親がするべきなのに父親が少しでもしたから褒められる”という感じ。だから、どこまで頑張っても、父親は育児のサブにしか見られないのが嫌だ。でも、子どもを得たなら、子どものことをするのは女性でも男性でも親として当然のことだよね僕は子どもを得た人生で親として子どもにするべき当然のことをしているだけなのに、どうしてイクメンだなんだかんだと言われるのかが全く理解できない」と。目から鱗が落ちました。

私も、無意識の内に育児=母親の仕事、と捉えていたのかもしれません。夫がこれまで育児に積極的だったのは、私の育児の手伝いをしようとかイクメンぶりたいからとかではなく、親として“子どもに関わることが自然”と考えていたからだと、やっと理解できたのです。この会話をしてから、それまで育児に積極的な夫に抱いていた複雑な思いが消えていきました。

夫婦で協力して子育てができることへの感謝

夫の話を聞いて、自分自身も「子どもを得たなら、母親でも父親でも積極的に育児をするのは自然なこと」という考え方に変わってから、育児に対して肩の力が抜けていったと思います。勝手に一人で背負い込み過ぎて独り相撲していたことに気が付いて、夫のイクメンっぷりに自然と感謝できるようになりました。そして、結婚生活の中で夫婦が共有するであろう課題は、育児だけではないということにも気が付きました。

今、イヤイヤ期の子どもをなだめすかしながら入れるお風呂や、小1時間は当たり前の寝かしつけをこなす毎日は本当に大変だけれど、それも何十年も続かない日常です。その内、孫のことや親の介護や老後のことなど、別の課題に直面する時期がくるかもしれません。子育ては、夫婦が互いに人生のパートナーとして協力し合える関係を築く、ひとつの“きっかけ”になるのかなと今は思っています。

子育てを楽しもう

我が家の場合、夫がイクメンすぎて辛く感じてしまった時期もありましたが、子育てを通して“人生のパートナー”としての夫婦関係が深まることを知りました。毎日育児に追われ、ヘトヘトになって大変な日もあるけれど、子育てを気楽に楽しめるとよいなと思います。

担当ライター