広島子育て世代に聞く!「こども未来戦略方針」は意義がある?意義がない?

この記事をシェアする

先日、岸田総理が発表した「こども未来戦略方針」。所得制限の撤廃や児童手当の拡充などを盛り込んだ、いわゆる「異次元の少子化対策」実現のための具体案です。子育て真っ最中の皆さんも、きっと興味をもって新聞・ネットの記事やニュースを見ていたはず。そこで今回、pikabu編集部は、子育て中のパパ・ママ123人に緊急アンケート!「こども未来戦略方針」についてどう思うか?率直な意見を集めました。

※アンケート回答者広島在住 25~59歳男女123名

こども未来戦略方針、意義がある?意義がない?

まずは「こども未来戦略方針」について、広島子育て世代の率直な意見を見てみましょう。

先日岸田総理が発表した「こども未来戦略方針」で意義があると感じるものを選んでください(複数回答可)

「意義がある」という回答が多かったのは

・学校給食の無償化

・児童手当の拡充

・子どもの医療費負担軽減

の3つ。子どもにかかるお金にまつわる対策に関しては、半数以上の方が好印象を抱いているようです。

反対に、特に意義がないと感じるものを3つ選んでください。

「意義がない」という意見が多かったのは

・出産育児一時金の引き上げ

・男性育休の取得推進

・「こども誰でも通園制度」の創設

の3つでした。とはいえ、「すべて意義がある」と考えている方も全体の2割程度いるようです。

目玉政策、児童手当について

今回のこども未来戦略方針では、児童手当が下記のように変更されると発表がありました。

現在の所得制限:3歳未満の子ども1人につき月額1万5千円、3歳~小学生は1万円(第3子以降は1万5千円)、中学生は1万円が原則支給される。ただし、世帯主の年収が960万円以上の場合、月額一律5,000円が児童手当として支給。1200万円を超える場合は支給されません。
今後:年収に関わらずすべての世帯に同じ金額の児童手当が支給されます。支給期間は高校生まで延長されます。

この児童手当の拡充は、目玉政策のひとつであり、アンケートでもパパママからはたくさんの意見が集まっています。

児童手当所得制限撤廃についてどう思いますか?

児童手当の所得制限撤廃については、半数の方が「賛成」と答える結果になりました。 次の項では、その理由について、ご紹介しましょう。

Q3で答えた理由を教えてください。「どちらでもない」を選んだ方は、賛成・反対の意見を混ぜて選んでいただいても結構です。賛成反対を問わず、ご意見があれば「その他」に自由にご記入ください。 ※その他意見も紹介してください

賛成意見の方の理由は

・国民はすべて平等であるべきだから

・年収960万円以上でも、実際の生活は厳しいから など。

・税金をきちんと納めている以上、手当は同じように支給されるべき、

と考えている人が多いのかもしれません。

反対派の方は

・結局税金が増えそう

・児童手当を増やすことが今の生活状況の解決にならない

という意見。確かに、児童手当拡充の財源は、いったいどこにあるのか…気になるところです。 そのほか、こんな意見も。

・所得制限を撤廃したところで、本当に子どもが増えるのか疑問

・児童手当は子どもの当然の権利だから 本当に少子化対策につながるのか?

・児童手当は子どものためといいながら、親の収入でもらえる

・もらえないが区別されるのはおかしい

と思っている方もいるようです。

現在の児童手当の給付額についてどう思いますか? ※現在、3歳未満の子ども1人につき月額1万5千円、3歳~小学生は1万円(第3子以降は1万5千円)、中学生は1万円が原則支給されます。

現在の児童手当の給付額については「少ない」との声が半数以上!確かに最近物価も高騰していますし、手当額も上げてほしい、というのが本音かもしれませんね。

児童手当について、3歳未満の子どもひとりにつき1カ月当たりいくらを希望しますか? ※現在、3歳未満の子どもは月額1万5千円支給。

続いて、児童手当の希望額に関する質問。3歳未満の子どもひとりにつき1万5千円~2万円を希望する声が多く見られました。まだあまり教育費等がかからない年齢のため、現在の支給額でもおおよそ問題ない、と思っている方が多いのかもしれません。

児童手当について、3歳~中学生の子どもひとりにつき1カ月当たりいくらを希望しますか? ※現在、3歳~中学生の子どもは月額1万円支給。

3歳~中学生の子どもへの希望支給額は2万円~3万円を希望する方が多い様子。確かに、大きくなるにつれ、習いごとなどの費用がかさみます。ということは、現在の児童手当は「お金がかかる年齢になると、支給額が下がってしまう」状況になっている…ということですね。ちなみに、高校生まで支給期間が延長されることについては、81.3%の方が「うれしい・ありがたい」との意見でした。

これまで給付された児童手当の使い道を教えてください。

続いて、児童手当の使い道について見ていきましょう。これまでの児童手当の使い道は、「子どもと関係のある生活費」と答えた方が半数以上。「教育費」「貯金」という意見は同率2位となりました。

児童手当が支給されたことで家庭に変化はありましたか?

児童手当が支給されても、特に家庭に変化は起こっていない…という意見が半数以上。児童手当の目的は「生活の安定と次世代を担う子どもたちの健全な育成の支援」。果たしてそれが達成されているのか…いささか疑問に感じてしまいますね。

結局、少子化対策になっていると思う?

「こども未来戦略方針」は、異次元の少子化対策の具体的内容として発表されました。あなたは、「こども未来戦略方針」は、少子化対策になっていると思いますか?

今回の「こども未来戦略方針」、少子化対策につながるとあまり思わない、まったく思わない、という方が過半数。どうも政府と当事者となるパパ・ママ世代の間に温度差があるような気がしてなりません。

今回発表された「こども未来戦略方針」へのご意見があれば聞かせてください。また、「こんな支援や制度があったらうれしい」との意見があれば、ぜひ具体的に教えてください。

では、広島のパパ・ママは、いったいどんな支援や制度を望んでいるのか…?編集部に寄せられた声をいくつかご紹介しましょう。

・そもそも必要なのはお金ではない。出産・子育てしやすい環境だと思う

・少子化対策というわりに、2人目の壁への対応がまったくなされていない。

・一番金銭面でひっ迫するのは乳児期ではなく中学生以降。

・習い事をしたいけれど金銭的な事情であきらめている子たちに目を向けてほしい

・年少扶養控除を復活してほしい

・第2子への児童手当増額

・手当などはいつか撤廃されるのでは…と思うと、それをあてにしてもう1人産もう!という考えにはなれない

今回発表された方針とは別の解決が必要なのではないか、との声が多くありました。

もっと、子育て世代の声に耳を傾けた対策を!

広島の子育て世代は、「お金をもらえるのはありがたい」と思っている一方、「少子化対策にはなっていない」と考えている方が多い、ということが今回のアンケートでよくわかりました。また、今回の対策とは全く異なる支援を望む声も多いことから、政府の考える少子化対策と、当事者の想いには相当の「ズレ」があると言わざるを得ません。子どもたちの輝かしい未来のためにも、もう少し子育て世代の意見に耳を傾けてほしい…。編集部は切に願います。総理、よろしくお願いします!

担当ライター

この記事をシェアする