完全母乳で子育てしたいのにうまくいかない!そんな私を救ってくれた助産師さんとのエピソード

完全母乳で子育てすることを目指していた私。しかし思うようにいかない。私のおっぱいの出が悪い?どうすればいい?そんななかで通い出した母乳相談室。そこで出会った助産師さんのおかげで、完全母乳でなくてもいいやと考えが変わり、気持ちがラクになれました。そんな私の子育てエピソードを振り返ってみたいと思います。

完全母乳で子育てしたい!

私が出産時にお世話になったクリニックは、完全母乳を強く推奨していました。その部分に惹かれて病院選びをした訳ではなかったのですが、助産師さんたちや看護師さんの熱心なケアや指導のおかげで、産後まもなくおっぱいは溢れ出るほどに。息子が飲むのに追い付かず、顔にかかってビチャビチャに…なんてことも結構ありました(笑)しかし、目をつぶりながら一生懸命ゴクゴクと飲んでいる姿はとってもとっても愛おしい。頻繁なおむつ替えや、耳が痛くなるほどのギャン泣きに、「あぁ、一人になりたい。ゆっくり眠りたい。」と思うことも正直多くありましたが、授乳タイムで必死に飲んでいる姿を見ると一気にそんな思いは吹っ飛びました。またお世話になった産婦人科の先生から、母乳で育てるにはメリットがたくさんあると言われていたことも思い出しました。

・ミルク代がかからない
・泣いてもサッと授乳してあげられる
・子どもの免疫力がつく
・子宮収縮作用が起こって産後の回復が早くなる
・ママの栄養分をあげるため、体重の戻りも早い

など、少し忘れてしまいましたがほかにもたくさんあったように思います。そんなこともあり、出産時には授乳に対して明確な計画や想いもなかったのですが、子育てしていくなかで「完全母乳で育て切りたい!」という気持ちが私のなかでだんだん強まっていったのです。母にも「ミルクを飲んでくれるようになったのなら、預かってあげられるしその間に美容院や友だちと会いに行って気晴らしもできるんよ」と言われましたが、その度に頑なに断っていました。

かかりつけの小児科で体重が停滞していることを指摘されて…

そんな日々を送りながら、息子が4ヶ月ほどになった頃。予防接種でかかりつけの小児科を訪れました。毎回そこでは体重チェックをしていただけるのですが、そこで思わぬ一言が。息子の体重の増えがよくないことを指摘され、ミルクを足した方がいいと助言されたのです。それまでそのようなことを思っていなかった私はびっくり。しかし振り返ってみると、息子の欲しがる頻度が多くなったり、またおっぱいが張るようなことや、以前のように滴り落ちるということも無くなっていたりと、思い当たる節がいくつかありました。「もしかして私のおっぱいの出が悪い?」そこでようやく事態に気が付き、一気に不安な気持ちでいっぱいに。

しかし、仲のよいママ友から以前、ミルクをちょっと始めてみたらおっぱいを飲んでくれなくなって、その流れで出も悪くなり結局卒乳になってしまった、という話をきいたことを思い出しました。「息子は4ヶ月だし、まだまだこの先もおっぱいで育てたい!」そんな風に思いながら、帰宅後すぐにかかれる母乳相談室を検索し始めました。

母乳相談で出会ったやさしい助産師さん

ネットで検索して見つけたのは、自宅からほど近い場所にある母乳相談室でした。個人でされているところで、口コミも高評価。電話をかけてみると声の感じもとっても優しく、電話越しで現状も詳しく聞いて下さり、「お母さんも不安だと思うから、明日朝一番に来てもらって大丈夫ですよ」とのことでした。伺ってみると相談室は自宅の一室を使ってされていて、こぢんまりとしてアットホームな雰囲気。出てきた助産師さんは40~50代くらいの方で、「昨日お電話くれた方ね!お待ちしてましたよ」と、にっこり笑ってフレンドリーに出迎えてくれました。「初めてのお子さんだし、色々と心配だよね。分かるよ~。でもほらこの子よく見てみて。元気いっぱいだし、よく笑ってる。お母さんがちゃんと子育てしてるんがよぉ分かるね」と、優しい言葉をかけられ、私は思わずホロリときてしまいました。それまで自分では感じていませんでしたが、初めての子育てでやはり気が張っていたのだと思います。

また、実家は広島県外ですぐに相談できる人も近くにおらず、いまの自分の気持ちを汲み取ってくれたことも嬉しかったのです。これでいいのか、どれが正しいのかと不安だらけで、ただひたすらがむしゃらに取り組んできた子育てですが、自分の行ってきた子育てを肯定してもらえたような気がしました。そんな助産師さんの優しい人柄もあり、ケアを受けながら現在悩んでいることやミルクに対しての考え方、また子どもの何気ない話など自然と自分から話し出していました。

助産師さんから教わったこと

おっぱいの出具合のチェックやマッサージを受けた後、助産師さんから「今日から、ミルク○㏄足してみよっか!」と言われてしまいました。「お母さんは寝るまでずっと一緒におるのに、ミルクに変えたぐらいで伝わる愛情が減ったりとか、子どもの成長を大きく左右したりするようなことはなーんもない。お母さんが頑張ろうと気を張って、それが子どもに伝わるんが一番いけん。大事なのはこの子が元気に大きくなることやろ?ミルクもやけど、頼れるところは頼ったらいい。なんも悪いことないよ」助産師さんのその言葉で「確かに一番大切なのはミルクやおっぱいがどうではなく、息子が元気に育つことだ!」と、当たり前のことを見失いそうになっていた自分に気づきました。

いま思うとミルクを敬遠していた理由には、“完全母乳で育てあげた”という自分のステタースが欲しかった部分もあるのかもしれません。産院でも言われたように「完全母乳が子育てに最もよい」とされている風潮が世の中にはありますが、それが“ミルクはいけない”と言われているような気に何となくなってしまっていました。ネットや育児本でも母乳で育てることのメリットにフォーカスしがちですが、決してミルクが悪いわけではありません。

また、おっぱいは自然に出るのであればよいですが、精神的に追い込まれて努力してまで絞り出すものでもないと思います。きっとあのとき、この助産師さんに出会わなければ、「自分はダメなママなんだ」と思い込み、完全母乳で育てるために自分を追い込んでいたのではないでしょうか。初めての子育てで神経質になっていた私の様子を、助産師さんは汲み取ってくれたのだと思います。結局私はその後助産師さんに定期的に見てもらいながら、ミルクとおっぱいの混合で育てましたが、現在2歳になったばかりの息子は元気いっぱいに育ってくれています。そしてミルクにしてみて特によかったと感じたこと。それは主人に、授乳する際に感じる愛おしい気持ちを実際に味わってもらうことができたことです。一生懸命飲んでいる姿、必死に哺乳瓶を掴もうとしている小さな手、あの時期にしか見られなかった光景を共有できたことは、とても意味あるものだったと思います。

ママと子どもが楽しめる子育てをしよう

私の例のようにおっぱいが出ないなど子育てはいつも悩みがつきず、いろいろな情報に踊らされてしまったり、自分の固定概念に固められてしまったりしがちです。しかし、一番大切なのはママと子どもが元気で楽しく過ごせること。まだまだ私の子育ても2年目と始まったばかりですが、この軸だけは今後もブレないようにしたいと思っています。

担当ライター