あれ、こんなはずじゃなかった…里帰り出産で感じたイライラの原因とは

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実家から離れた場所で生活している場合、里帰り出産を選択する人も少なくありません。しかし、里帰り出産には魅力がある一方思わぬ壁にぶち当たってしまうことも。今回は、私が里帰り出産時に感じたイライラの原因についてご紹介します。

待ちに待った里帰りの日

実家から遠く離れた広島の地で生活をはじめて2年が経とうとしていたある日、長女の妊娠が判明。母が妹を出産するときに祖母(母の母)がつきっきりでお世話しているのを見ていたこともあり、私も当たり前のように里帰り出産を選択しました。

地元を離れてから、地元愛が増す一方だった私。“里帰り出産できる!”という事実は、期間限定ながらも“地元に帰りたい!”という私の切なる願いを叶えてくれるものでもありました。

順調に妊娠が経過していき、里帰り日を目前に控えて当時働いていた職場も退職。里帰りに向けて自宅でも着々と用意をすすめ、当時の心境は“やったー!帰れる!”というウキウキ感しかありませんでした。もちろん、当時はまだ結婚して2年目の一応新婚時期。主人とは、しばらく離れて暮らさなければいけないという寂しさもありました。しかし、地元への愛情が増すばかりだった私の中では、その寂しさよりも地元へ帰れるといううれしさが勝っていたのも事実(笑)。里帰り日の前日、実家の家族が車を走らせて広島まで迎えに来てくれました。

実家の家族は、一度家を出た私がまた帰ってくる喜びに。私は地元へまた戻れる喜びに。そして、主人を含めた全員が“もうすぐ新しい家族に会える”というワクワク感を抱きながら、すごく幸せな時間が過ごせたことを今でも鮮明に覚えています。

実家に戻って数日でイライラしている自分に気づく

実家に到着して数日のうちに、なぜか私の中に生まれはじめた“イライラ”の感情。里帰りが楽しみで仕方なかったのに、戻ってきたとたんイライラしているという事実に戸惑いを隠せませんでした。これは産後に両親から聞いた話ですが、産前私がピリついていたときは、出産前のナイーブな時期だからとなぜそんなにイライラしているのか聞かないようにしていたそうです。

さて、先ほどから何度も“イライラ”という言葉が登場していますが、好きで帰ってきたはずの実家でなぜ私はこんなにも“怒”の感情が増えてしまっていたのでしょうか。その理由は、ずばり“生活習慣の違い”と“親からの干渉”でした。

今となっては“そんなんどうでもいいやん!”と思えることに対してまで、気になってイライラしてしまっていた私。産前のホルモンの影響なのかなんなのか…、当時は友人に相談するほど悩んでしまっていました。

出産直前にイライラ度はMAXに到達

出産予定日が近づくにつれ、イライラの度合いもMAXに到達していました。9月中旬出産予定だった私は、予定日目前の検診でも子宮口の開きがゼロ。産婦人科の先生にも“しっかり歩いてねー”と言われていたので、ショッピングモールの中を歩き回ったり、検診にも歩いて行ったりと必死に動き回っていました。

中学生の反抗期並みに、家族とのコミュニケーションを遮断しようとしていた私。歩くために外出する際も、“どこに行くの?”と心配して声をかけてきてくれた父にさえイライラしてしまうほどでした。

初産は予定日より遅れるとよく言われますが、私が長女を出産したのは予定日から2週間近く経過した日。「もしかしたら永遠に妊婦なんじゃないか」と、見えない不安と戦っていたのも事実です。実家の家族は全員が外へ働きに出ていたため、日中~夜にかけて私は家で1人。友人も仕事をしている子たちばっかりだったので、孤独も感じていたんだと思います。日中は自分が動けるからと、運動がてらスーパーへ行って夕食の材料を買い込み、食事の準備をして…。“え?里帰りしても結局自分で全部やらなあかんやん!”という想像と現実とのギャップも、イライラを増幅させてしまう原因だったのかもしれません。

一度家を出ると独身時代のようにゆったりはできないのかも

無事に長女を出産し、私も家族もみんながホッとしたと同時に、それまでのイライラとは違った感情が私の中に芽生え始めました。“こんなに大変な思いをして私を産んでくれたんだ”という母への想いと、“大切に大切に育ててくれたんだな”という父への想い。この想いは、里帰りをして思いがけぬイライラと向き合ったことで、より強く感じることができたのではないかと思っています。

しかし、冷静に“一回実家を離れると生活リズムも習慣も変わってしまうんだな”と感じたのも事実。里帰りをするのとしないのとでは、もちろん里帰りをしたほうがサポートはたくさん受けられると思います。実際第二子は里帰りせずに出産したので、本当に長女のときは恵まれていたんだなと思いました。これから里帰り出産を検討する人には、里帰り出産ならではの大変さとありがたさを天秤にかけて決断することをおすすめします!

里帰り出産にもメリット・デメリットがある

私は、里帰り出産をするにあたり、“里帰り出産”自体については何も調べずに決断しました。あとになって調べてみると、“実親ともめた”や“結局早く自宅へ帰った”という意見も多いようです。

私は里帰りをしたことで、大変なイライラと向き合うことになりましたが、親のありがたみや里帰りの心強さに気づけたのも事実です。里帰り出産の選択肢がある人は、メリット・デメリット両方に目を向けてみるのがいいのではないかと経験者である私は思います。

担当ライター

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