ホストファミリー体験談③受け入れに必要なことと心構え

ホストファミリーとして外国人留学生を受け入れた体験談です。夏休み前の6週間、わが家はカナダから来た15歳の男子留学生を受け入れました。今回は、募集時期や受け入れの条件、ホストファミリーで得られる収入や受け入れの際に用意しておくと良いものなど、実際に留学生を受け入れたからこそ分かるポイントをご紹介します。
応募はいつ?どこから?ホスト募集の時期と頼れる支援団体
わが家で受け入れた留学生は6週間の短期間、サマー生としてやってきました。来日したのはカナダが夏休みに入った6月下旬。ホストファミリーの募集は4月下旬に、息子が通う高校を通して留学支援団体から依頼がありました。受け入れには約1年間の長期プログラムもあるようです。興味がある方は、直接留学支援団体に問い合わせると良いと思います。
・留学支援団体の一例
AFS
JFIE
YFU
家庭訪問で何を聞かれる?事前チェック内容とは

出典:photo AC
受け入れを表明した家庭には、留学支援団体のスタッフの方が家庭訪問に来られました。どのような家か、駅や学校までの距離などを実際に見に来られたのかなと思います。わが家は一軒家ですが、マンションの方もいました。また、決して交通の便が良い場所とも言えず、自宅から学校までは、通学に1時間近くかかります。
家庭訪問の際にスタッフの方から尋ねられたことは以下の内容です。
・家族構成
・家族全員が受け入れに賛成か
・信仰している宗教があるか
・喫煙者がいるか
・お酒を飲むか
・楽器はあるか
・ペットを飼っているか
・趣味
・受け入れを希望した理由 など
家庭訪問の際に、聞きたいことや不安なことは何でも聞くことができました。私は一番心配だった食事のことや、週末はどこに連れて行くのが良いか、英語が話せなくても大丈夫か、仕事と両立できるか、もし留学生が体調を崩したらどうするのか、などについて聞きました。いずれも細かにアドバイスをいただき、来日後に問題があったら、スタッフの方がサポートしてくださるとのことでした。
個室は必須?部屋づくりでやってよかったこと

出典:photo AC
留学生には個室を用意しました。その際、留学生の部屋には、ベッドや机、洋服や勉強道具を入れる収納が必要だろうと考えました。わが家にある空き部屋はリビングと続き間の和室のみで、そこにはエアコンもベッドもありません。また、リビングのすぐ隣で、留学生はくつろげないだろうと思いました。悩んだ末、息子の部屋を片付け、留学生に空け渡すことにしたのです。息子本人は普段からリビング学習なので、洋服と勉強道具を移動。説明を受けたとき、留学生のために必ずしも個室は必要ない、同性のホストであれば同室でも構わないと言われました。ですが、誰かと同室では気疲れするだろうと思います。実際、留学生は部屋で一人で過ごすことが多かったので、個室を用意してよかったです。
英語を学びたい強い気持ちがあるとなお良い

出典:photo AC
家族の中に、英語が堪能な人や英語を学びたいという強い気持ちがある人がいるとなお良いと思います。「話せなくても大丈夫」「翻訳アプリもあるしなんとかなる」とは言われたものの、実際一緒に生活してみると、「もっと英語が話せたら!」と何度も思いました。スマホで翻訳するのは、即座に答えられないので、まどろっこしいですし、留学生が何を言っているかまでは理解できません。家の中ではスマホを使えますが、外出先や歩いているときなどにスマホを操作するのは難しいです。結局は留学生が言っていることのすべては理解できず、また、私が思っていることの半分も伝えられませんでした。わが家の場合、やはり今、絶賛英語を勉強中である高校生の息子が一番留学生との会話に活躍しました。息子がいるときは、ほぼ通訳をしてもらいましたし、留学生も息子にばかり話しかけていました。息子本人も、覚えたばかりの英単語や構文を使うと通じることがうれしいようで、どんどん英会話力を上げていました。発音やアクセントの違いを指摘してくれたこともしばしばありました。
収入について

出典:photo AC
ホストファミリーの受け入れは基本ボランティアです。支払ってもらったのは、留学生が学校に通う交通費と空港から最寄り駅までの往復運賃だけです。海外ではビジネスとして収入を得てホストファミリーをしている家庭も多いようですが、私の受け入れた支援先では受け入れはボランティアでした。といっても、かかったのは、家で食べる食費と電気・水道代ぐらいでしょうか。わが家に滞在した留学生は、一緒に出かけたときは、食事代など自分で支払っていました。電車やフェリーなどの乗り物代、アミューズメント施設などの入場料、外食の際の会計まで。ただし、これはうちの留学生が特別で、一緒に出かけた先の費用を全く支払わない子もいると聞きました。また、来日前に、留学生のために枕カバーやシーツ、タオルなどを新しいものにしたので、それらの費用がかかりました。
家族全員の同意とホスピタリティ
留学生の受け入れには家族全員が賛成していないと難しいでしょう。わが家は夫も娘も「いいよ」と言ってくれ、家族全員で快く留学生を受け入れました。平日はなるべく家族全員で食卓を囲み、夜になるとみんなでテレビゲームをしたり、テーブルゲームをしたりしました。誰も英語が堪能ではないので、家族で補い合いながら留学生と話をしました。
平日は仕事で忙しい夫も、週末になると、車でいろいろなところへ連れて行ってくれました。また、留学生に注意するときは、男性である夫から言ってもらうこともありました。息子が忙しいときは、娘が留学生の話し相手やゲーム相手にもなりました。来日している間に、留学生がやりたいこと言ったこと、行きたいと言った場所はすべてクリアできました。料理などの面でホストマザーの負担は大きいですが、家族に他の面でサポートしてもらったからこそ、最後までやり遂げられたと思います。
受け入れるという覚悟

出典:photo AC
最後に、受け入れに最も必要だと思うもの……それは「覚悟」ではないかと思います。見ず知らずの外国人、どんな性格の子かも分かりません。明るい良い子が来るとは限りません。わがままで反抗的かもしれません。病気になるかもしれません。トラブルが起きるかもしれません。しかし、例えどんな子が来たとしても、一度「受け入れる」と決めたならば、何があっても最後までその子の面倒を見るという覚悟が必要だと思います。実際、わが家に来た留学生も最初は心を開かず、親しくなれず、受け入れをやめたいと思う寸前まで悩みました。しかし、短期の場合、ホストをやめることはできません。(長期の場合はホストチェンジすることも可能なようですが)話し合いを持ち、ありのままの留学生を受け入れ、最後までこの子の面倒を見ようと腹をくくりました。紆余曲折のあった6週間ですが、家族全員の覚悟がないと関係は悪くなっていたでしょう。
受け入れに必要なのは心構えだけ
留学生を受け入れるときに必要なのは、多くの費用でも広い部屋でも、豪華な食事でもありません。また、英語力でもありません。相手を受け入れるという「覚悟」、そのひと言に尽きるかと思います。英語が分からなくても気持ちが通じれば、良い関係が築けると思います。機会があれば、ぜひ、留学生の受け入れにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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担当ライター

































