出生前検査を受ける前に知っておきたいこととは?広島・中川産科婦人科の先生に聞いてみた!

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妊娠中、「赤ちゃんに問題があったらどうしよう」と不安になる方も少なくありません。そんなママ・パパたちの不安に対して、事前に赤ちゃんの状態を調べる「出生前検査」という選択肢があります。しかし、実際に受けられる検査にはどんな種類があり、どのように選べばよいのか、悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。そこで今回は、広島市中区・中川産科婦人科中島祐美子先生に、出生前検査に関する取り組みや想いを伺ってきました。

2025年にNIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)を実施する認証施設に!中川産科婦人科の「出生前検査」とは

広島市中区にある「中川産科婦人科」

広島市中区・本川町に建つ「中川産科婦人科」。地域に根ざした産科・婦人科クリニックとして、1970年の開院以来、多くの広島ママたちに選ばれてきました。洗練されたおしゃれな院内と、出産後に提供される豪華で美味しい食事で、思い出に残るマタニティライフや入院生活を送れることでも評判。選択肢の1つとして「計画無痛分娩」にも対応しており、ママたちの思いに寄り添った医療を提供しています。

▽中川産科婦人科の施設・食事の詳細はこちら

中川産科婦人科は出生前検査にも対応

中川産科婦人科では、かねてより出生前検査にも対応してきましたが、2025年4月よりNIPTを実施する医療機関(連携施設)としての運用もスタート。NIPTを行うための厳しい条件をクリアし、広島大学病院の連携施設として認証されています。これにより、今まで以上に妊婦さんが多くの選択肢から出生前検査を受けられる体制が整いました。2025年6月現在、中川産科婦人科で対応している検査は、以下の4つです。

NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)

検査時期:妊娠10週~

検査方法:母体の血液から、胎盤由来DNA断片の遺伝子配列を解読

検査内容:21・18・13トリソミーの可能性を検査

初期精密超音波検査

検査時期:妊娠12週~13週6日

検査方法:経腹エコーで、胎児の形状や血液の流れをチェック

検査内容:染色体異常を含む胎児形態異常や先天疾患の可能性を評価

コンバインド検査

検査時期:妊娠12週~13週6日

検査方法:母体の血液から血清マーカー(PAPP-A・hCG)を測定+超音波検査でNT(首の後ろのむくみ)の測定

検査内容:21・18・13トリソミーの可能性を検査

クアトロテスト

検査時期:妊娠15週~

検査方法:母体の血液からAFP・uE3・hCG・InhibinA値を測定

検査内容:21・18トリソミーや、神経管閉鎖障害の可能性を検査

いずれの検査も、確定診断ではなく、検査結果に応じてさらに精密な検査が必要になる場合があります。中川産科婦人科では、これらの出生前検査から、一人ひとりの希望に寄り添った検査を選択できるようにサポートしているそうです。

▽中川産科婦人科は救急蘇生・母体救命にも注力!

中川産科婦人科の出生前検査はママ・パパを丁寧にサポート!

中川産科婦人科では、どのように検査を行い、結果がわかった後はどのような対応をしているのでしょうか?今回、中川産科婦人科の医師・中島祐美子先生に、出生前検査の流れや受け止め方についてお話を伺いました。

【中島祐美子医師】
広島大学医学部卒業、広島大学医学部・産科婦人科学教室入局。
広島大学病院、県立広島病院など数々の総合病院で長年「周産期母子医療」に携わり、現在は中川産科婦人科の医師として活躍中。出生前検査についても豊富な知識と経験を持つ。

検査は『夫婦そろってのカウンセリング』が必須!

出生前検査を希望する際は、原則としてご夫婦でカウンセリングを受けることが必要です。

中島先生「まずは、ご夫婦で不安に思っていることや、知りたいことをしっかりヒアリングしています。」

例えば、出生前検査を受けたい理由だけでも、「年齢的な不安」や「家族に遺伝的な病気がある」、「漠然と不安」など、夫婦によってさまざまなのだとか。中川産科婦人科では、まずはその背景を確認するため、ママだけでなくパパの思いも一緒に聞いていきます。

中島先生「その上で、検査で“わかること”と“わからないこと”を丁寧にご説明し、希望や目的に合った検査を選択してもらう形をとっています。」

カウンセリングを受けたご夫婦の中には、当初はNIPTを検討していたものの、説明を受けて「まずは超音波検査からでもいいかも」と考え直すケースもあるそうです。

4種類の選択肢からそれぞれに合ったものを選べる

中川産科婦人科では、もともと出生前検査はクアトロテストのみ対応していたのだとか。2024年10月に中島先生が赴任してから、初期精密超音波検査コンバインド検査NIPTも選べる環境を順次整えたと言います。

中島先生「NIPTは、DNAを解析する検査のため、ほかの検査よりも精度が高いと言われています。一方で、NIPTを実施する施設として認証されるためには、臨床遺伝専門医(※)あるいは日本産科婦人科遺伝診療学会の出生前検査に関する研修を修了している認定医が対応する必要があります」

そう話す中島先生ご本人も、日本産科婦人科遺伝診療学会の研修を修了した認定医の1人。院内でNIPTを含む4つの検査が対応可能になったことで、ご夫婦にとってより納得できる選択がしやすくなっています。

※日本人類遺伝学会と日本遺伝カウンセリング学会が共同で認定

検査後も安心!広大病院との連携体制でしっかりフォロー

中川産科婦人科の出生前検査は、検査結果が出た後も妊婦さんをフォロー。

中島先生「当院は広島大学病院を基幹施設とした連携施設に認証されており、検査結果によっては、次のステップに進むためのご案内を行います。」

検査で気になる結果が出た場合も、速やかに基幹施設での精密検査へと進める体制が整っているのは、不安を抱えるママにとっても心強いポイントでしょう。検査して終わりではなく、検査後の道筋までしっかりサポートしてもらえるのは安心感がありますね。

これからママ・パパになるご夫婦へ…中川産科婦人科・中島先生の想い

最後に、中川産科婦人科が考える出生前検査とは、またこれからママ・パパになるご夫婦へ、中島先生の考えを伺いました。

中川産科婦人科の出生前検査への考え方

出生前検査は、結果によってはご夫婦が戸惑いや不安を抱えることも。そのため、中川産科婦人科では「すべての妊婦さんが受けるもの」ではなく、事前のカウンセリングを通じて内容や目的をしっかり理解した上で、希望する方にのみ検査を行う方針をとっています。

中島先生「検査を受けることで、赤ちゃんの状態を知るだけでなく、今後の生活や子育ての環境について考えるきっかけにもなります。」

病気の種類によっては、妊娠中から治療計画を立てたり、出産後すぐに治療を開始できる医療機関を選ぶことも可能です。出生前検査は、ただ単に結果を知るためだけでなく、生まれてくる赤ちゃんの環境を整える手段の1つでもあるんですね。

これからママ・パパになる方に中島先生からのメッセージ

「出生前検査は胎動を感じにくい妊娠初期に行うことが多く、漠然とした不安を抱える妊婦さんやそのご家族が多い」と中島先生。赤ちゃんを授かったという実感が持てないまま、不安だけが先行してしまうケースも少なくないのだとか。

中島先生「だからこそ私は、まずは初期精密超音波検査を勧めています。初期精密超音波検査は、通常の妊婦健診よりも時間をかけて、じっくり赤ちゃんの様子を見ていくんです。ご主人にも立ち会っていただけるので、実際に動いている様子をご夫婦で一緒に見ることもできますよ。」

中島先生は、元気に動く赤ちゃんの様子を実際に“見る”という体験が、その先の出生前検査を考える上で大切なステップになると話します。もちろん、最初からNIPTを希望されるご夫婦もおられ、その意思を尊重することもあるのだそう。

中島先生「どの検査を選んでも、それは“赤ちゃんのことを真剣に考えている”ということ。まずは検査の内容を知った上で、ご夫婦でゆっくり話し合ってみてください。」

不安の多い妊娠中だからこそ、まずは赤ちゃんの存在をしっかりと確認し、親になるという気持ちを育むことが大切なんですね。また、中島先生のお話からは、検査をする・しないの選択はママ1人で決めるのではなく、夫婦で考えることが重要なのだと改めて感じました。

夫婦で納得して選べる「中川産科婦人科」の出生前検査

妊娠中、「赤ちゃんは元気かな」と心配になるのは、親としてごく自然な気持ちです。そんな広島のママ・パパの思いに寄り添いながら、必要な説明とサポートを提供するのが、中川産科婦人科の出生前検査です。夫婦に合った選択ができるのはもちろん、検査前のカウンセリングや、検査後のフォロー体制も充実。出生前検査に迷いがあるという方も、まずは中川産科婦人科をチェックしてみてくださいね。

【医療法人 繁桂会 中川産科婦人科】

所在地

広島市中区本川町2-1-16

電話番号

082-231-2832

休診日

日曜、祝日

公式HP

http://www.nakagawa.or.jp/

※WEB予約可

公式Instagram

@nakagawa.sankafujinka

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担当ライター

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