広島でも関心高まる『無痛分娩』!中川産科婦人科の先生に気になる話を聞いてみた

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広島ママたちの間で、関心が高まる「無痛分娩」。厚生労働省では2026年度以降に出産費用の自己負担無償化(※無痛分娩は対象外の見通し)の方針が検討されているそうで、ニュースを見て無痛分娩を視野に入れている方も多いのではないでしょうか。しかし、「無痛分娩って本当に大丈夫?」「気を付けたほうがいいことって何?」と、疑問や不安もあるのが正直なところ。そこで今回は、広島で数少ない“無痛分娩”に対応する『中川産科婦人科』の中川聖子先生に、無痛分娩の現状や、安全への取り組みについてお話を伺いました。

日本と広島の無痛分娩事情をチェック!どれくらいのママが選んでいる?

無痛分娩とは、出産時の痛みを緩和させる麻酔を使用した出産方法のこと。下半身に麻酔をかけるため意識は保たれており、出産の瞬間を自分の目で見届けることができます。しかし、日本ではまだまだ一般的でないのが実情。まずは、広島における無痛分娩の現状を見ていきましょう。

日本はまだ少数派?世界と比べた無痛分娩事情

世界的に見ると、日本の無痛分娩率は先進国の中でも低水準。たとえばフランスでは、2021年時点で約8割の妊婦さんが無痛分娩を選択していますが、日本は2023年時点で約1割ほどにとどまっているというデータがあります。とはいえ、妊婦さんの意識の変化や、医療体制の整備が進み、少しずつですが増加傾向にあるようです。広島県でも、都市部を中心に無痛分娩を導入する産院が増えていますが、対応できる施設は全体として多くはないのが実情です。

出典:海外ではどのくらいの女性が硬膜外無痛分娩を受けているのでしょうか? | 一般社団法人 日本産科麻酔学会
出典:無痛分娩 広島県 一覧 | JALA

広島市中区「中川産科婦人科」は無痛分娩に対応◎

そんな中、早くから無痛分娩に取り組んでいるのが、広島市中区・本川町にある「中川産科婦人科」です。中川産科婦人科では硬膜外麻酔による「無痛分娩」を行っており、「痛みをできるだけ軽くしたい」「穏やかな気持ちで赤ちゃんを迎えたい」というママの想いに応えています。
産婦人科医・麻酔科医・助産師・看護師がチーム一丸となり、無痛分娩をしっかりサポート。入院中の食事やサービスも充実していることから、赤ちゃんと過ごす大切な日々をより快適に送れると、広島ママおすすめの声も多数あります。

▽中川産科婦人科の無痛分娩の流れはこちらから

▽無痛分娩でも痛いって本当?気になる疑問Q&A第一弾もチェック

中川産科婦人科の先生が回答!無痛分娩のリアルと“知っておきたいこと”

今回お話を伺ったのは、中川産科婦人科・麻酔科医の中川聖子(なかがわ まさこ)先生。聖子先生は麻酔科医として無痛分娩を担当するだけでなく、救急蘇生や母体救命のインストラクターとしても豊富な経験を持つ、妊婦さんにとって心強い存在です。

【中川聖子医師】

久留米大学医学部卒業、広島大学医学部麻酔・蘇生科学教室入局。
広島大学医学部附属病院など数々の総合病院で経験を積み、現在は中川産科婦人科で麻酔科医師として活躍している。

▽中川産科婦人科の救急蘇生・母体救命講習についてはこちら

2026年度以降出産費用の自己負担額が無償化の可能性!無痛分娩の現状は?

―2023年の出産育児一時金の引き上げ以降、無痛分娩を希望される妊婦さんは増えましたか?

聖子先生:明確な因果関係はありませんが、着実に増えていると実感しています。もともと中川産科婦人科は無痛分娩を希望する妊婦さんが多い傾向にありますが、一時金の増額で、より選びやすくなった印象です。

―2026年度以降に出産費用の自己負担無償化(※無痛分娩は対象外の見通し)が検討されています。今後、予約の取りづらさなど影響はあるのでしょうか?

聖子先生:需要と供給のバランスが崩れる可能性はあると思います。無痛分娩を希望する方が増える一方で、医療機関側の対応体制が追いつかないケースも出てくるかもしれません。

―無痛分娩の希望者増加に対して、中川産科婦人科でどのような取り組みをされていますか?

聖子先生:中川産科婦人科では、“安全”を第一に考えていますから、現在は麻酔科医を2名増員し、3名体制で対応しています。また、救急蘇生・母体救命の講習会では、シミュレーションのシナリオ内に、必ず1つは無痛分娩管理のシナリオを入れ、自然分娩と並行して対応力を高めています。

無痛分娩が向かないケースも。大切なのは“自分に合うお産”を選ぶこと

―無痛分娩が向いていない、対応できないというケースについて教えてください。

聖子先生麻酔による合併症のリスクが高い方は避けたほうがよいですね。たとえば、脊椎の疾患(側弯症や重度の椎間板ヘルニアなど)がある方、持病のコントロールが難しい方(ぜんそく・糖尿病・甲状腺疾患など)、出血傾向のある方、抗凝固薬を服用している方、肥満の方などが該当します。これらは一例のため、事前のカウンセリングでは妊婦さんの体調や既往歴をしっかり確認しています。

―持病などの身体的な条件以外にも、無痛分娩を選択する上で大切なことはありますか?

聖子先生:無痛分娩のメリットだけでなく、副作用や合併症などのデメリットもきちんと理解されていること。そして、ご主人やご家族の理解を得るのも大切です。当院ではその点を丁寧に説明し、最終的にはご本人、ご家族の理解と同意を得た上で決めていきます。

▽夫婦で話し合いたい“出生前検査”についてもチェック

「いきめない」は本当?出産中の不安もチームでサポート!

―「無痛分娩はいきみづらくなる」というのは本当でしょうか?

聖子先生:痛みを和らげている分、確かに“いきみづらい”と感じる方はいます。ただし、麻酔薬の量を調整することでコントロールも可能です。また、私たち医師や助産師がそばでモニターを見ながら、「今いきんでください」「今は力を抜いて深呼吸して」と具体的に声をかけるので、安心して出産に臨んでいただきたいです。

▽中川産科婦人科の助産師さんの普段の仕事の様子はこちら

二人目以降の出産で無痛分娩を選ぶ際に知っておくべきこととは

―経産婦さんが気を付けたほうがいいことはありますか?

聖子先生:経産婦さんの場合、お産の進みが初産婦さんよりも早いことがあります。麻酔が間に合わず、出産となるケースもなくはありません。“麻酔が効く前に出産になるかもしれない”という心構えを持っておくことが大切です。

―やはり、いきむ感覚は自然分娩と異なるのですか?

聖子先生:自然分娩を経験した方は、“痛くていきむ感覚”があるため、痛みの少ない無痛分娩では「これで合っているの?」と不安を感じる方もいます。その点も、適切なタイミングを助産師や医師が判断し、声をかけてサポートしていますので安心してください。

以上、妊婦さんが不安や疑問に思っている無痛分娩について、ママでもあるpikabu編集部員がお伺いしました。聖子先生、丁寧にお答えいただきありがとうございました!

中川産科婦人科で納得できるお産を!広島で無痛分娩を検討中なら要チェック

中川産科婦人科の無痛分娩は、麻酔科医や助産師が連携しながら、妊婦さん一人ひとりに寄り添った分娩体制を整えていることが印象的でした。広島でも希望者が増えつつある無痛分娩に備え、定期的に救急蘇生の講習を実施していることも信頼できるポイント。出産は特別な瞬間だからこそ、メリットもデメリットも理解して、納得して選択したいですよね。広島で無痛分娩を検討している方は、まずは中川産科婦人科へ相談してみてはいかがでしょうか。

【医療法人 繁桂会 中川産科婦人科】

所在地

広島市中区本川町2-1-16

電話番号

082-231-2832

休診日

日曜、祝日

公式HP

http://www.nakagawa.or.jp/

※WEB予約可

公式Instagram

@nakagawa.sankafujinka

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担当ライター

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