総合病院の産婦人科での入院生活で感じたこと~ここで産んでよかった

この記事をシェアする

私は2人の子どもを広島の総合病院で出産しました。病院はハイリスク妊婦受け入れ病院だったからか、決まりごとなど、いろんなことが厳しかったです。その中で、ほかの経産婦さんたちとのふれあいや産婦人科病棟での入院生活で心に残ったことを綴ります。

無事出産!翌日からさっそく母子同室!

妊娠が判明したとき、私は安全性と利便性を考えて実家の近くの総合病院で出産をすることに決めました。その病院は、ハイリスク妊婦の受け入れ病院だったので、健康に問題のない妊婦の受け入れは制限していましたが、運よく受け入れてもらえました。

妊娠中は健診も問題なく、無事出産。ここの病院では出産後、退院まで母子同室を推奨しており、産んだ翌日からさっそく同じ部屋で一緒に過ごします。2人目のときは夜の9時半に出産して翌日の朝9時から同室だったのはさすがにちょっと辛かったです。(もちろん辛いときは助産師に言えば新生児室で預かってくれます)
1人目のときは、産後もすぐに歩け、体の回復も早かったのに2人目のときは歩くこともベッドから降りることすら辛く、なかなか復調しませんでした。また、1人目のときには全くなかった後陣痛が2人目のときは酷く、特に授乳中に痛みが倍増!よれよれの中、助産師による授乳レッスンが始まったのでした。

みんなで授乳室で授乳レッスン

ここの病院では、入院中の経産婦は3~4時間おきに授乳室で授乳をします。朝イチの授乳のときは助産師がマンツーマンで指導してくれて、みんなで胸を出して、一生懸命おっぱいをあげました。

カチカチになって痛い痛いと泣きそうなママ、産んだあとのおしりの痛みが酷いママ、私のように後陣痛が酷いママ…など、みんなで「痛い痛い」と言っていたのを思い出します。

出産も痛ければ、産後も痛みがある…出産って本当に大変!辛い思いを共有しあえて話が弾みました。すっぴんも胸もさらしているので、気取ることなどできない状況なのがまた良かったのかもしれません。

すすり泣く声。産後鬱のママって意外と多い

私が入院していた部屋は、4人同室の大部屋でした。カーテンで仕切られているだけなので、隣の声が自然と聞こえてくる環境です。ときにはママがしくしく泣いていて、助産師と話している声が聞こえてきます。「なぜだか分からないけど涙が止まらない。不安でたまらない」という内容で、それに助産師が優しく応対しています。そのママはその後個室に移動していきました。

ほかにも「事情があって、5日間も入院できない。退院させてほしい」とか、「まだ1歳になったばかりの上の子がいるから大変!」とか、いろんな声が聞こえます。みんなそれぞれさまざまな事情を抱えているんだなぁと思いました。
数日後も別のママが落ち込んでいるのか、家族と助産師が励ましている話が聞こえて、そのママも個室に移動に。産後鬱になるママはけっこういるんだな、と思いました。実際に私の友人や会社の先輩もなり、酷いときにはカウンセリングに行ったと聞いていたので、産後って体だけでなく人によっては心もダメージを受ける、そんな印象を持ちました。

自分の体だけでなく、ほかのママの様子などからも産後は産後で大変なのを入院生活で感じるのでした。

高齢出産や双子ママなどハイリスク妊婦さんとの交流も

私の入院していた産婦人科の病棟では、切迫早産や何かしら事情があり入院している妊婦さんもいました。妊婦と経産婦は部屋が別なので接することはありませんでしたが、休憩室で見かけることがあり、心の中で無事に出産できるよう応援していました。
私も2人目を妊娠中に子宮頚管が短くなっているから入院しなければならなくなるかも、と医者に言われてとても不安になったことがあるので、妊婦さんたちが無事産めますように、と心から思いました。
ハイリスク妊婦を受け入れる病院だったので、高齢出産のママ、双子のママなどが多くいました。とある高齢ママは県北に住んでおり、近くに出産できる病院がなかったのか、この病院で産みたかったからか分かりませんが、広島市内のこの病院まで車で1時間半くらいかかると言っていたので、健診など大変だっただろうな、と思いました。実際に分娩ができる病院が減っているのは新聞などで見聞きします。出生率も年々減っているということも影響しているのかもしれません。小さい市町村や島などでは分娩できる病院がない地域もあり、住んでいる女性は大変だな、と思います。
入院中、帝王切開で双子を出産したママさんが歩くリハビリをしているところを見かけたのですが、痛い、痛い、と顔をゆがめて苦しそうでした。帝王切開はお腹を切るだけに手術と同じようにリハビリをすること、そしてそれがとても辛いことを知りました。普通分娩はお尻の痛みがあるものの、帝王切開でのお腹の痛みもきつそうです。帝王切開で出産したママの痛みも知るのでした。

いろいろなママさんから学んだこと

いろんな事情を抱えるママさんたちと出会って、無知な私にはいい勉強になったと思えた産婦人科での入院生活。出産も大変だけど産後も大変で、でもみんな一緒だからこれからも頑張ろうね!と励ましあって過ごした入院生活は忘れられない記憶として心の中に残り続けるでしょう。

担当ライター

この記事をシェアする