ペット×赤ちゃんのほんわか共同生活。愛犬に支えられた初めての子育て

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私の初めての子育ては、愛犬との共同生活からスタートしました。住環境で気をつけたことや愛犬と赤ちゃんの微笑ましいエピソード、愛犬の存在が精神的な支えになったこと、そして天国へ旅立った愛犬への想いなどを綴ります。

ペット×赤ちゃんの共同生活スタート!

私が第1子を妊娠したとき、8歳のミニチュアダックスを飼っていました。とても甘えん坊で私の膝の上が大好きなメスのワンちゃんです。子どものようにかわいがっていて、寝るときはいつも私が腕枕をしていました。妊娠が分かったとき、免疫力の弱い赤ちゃんと犬との同居は大丈夫かな?と不安になりましたが、何とか上手くやっていこう!と心に決めたのです。

赤ちゃんを迎えるための準備として、ベビーベッドを用意するかどうか散々悩みましたが、犬に舐められたり少しでも犬の毛やホコリなどがかかったりしないようにと設置。あとは、空気清浄機も買い替えました。

そして初めて赤ちゃんが我が家にやってきた日。愛犬は新参者にとても興味津々で、興奮しながらベビーベッドのすき間から何度も顔をのぞかせていました。授乳中も、「私のポジションを奪わないで!」と言わんばかりに飛び乗ってこようとするので、授乳中はゲージにIN。夜中の授乳中は、ゲージに入れたままのこともありました。季節は2月、寒くて寂しい夜を過ごさせてしまったとあとで後悔しました。数日経ったころ、愛犬は状況を理解したのか私が赤ちゃんのお世話をしていてもじっと待つようになり、むやみに赤ちゃんに近づかないようになったのです。

ある日の夜中、赤ちゃんのベッドは自分たちのベッドのすぐ横に設置していたのですが、愛犬が赤ちゃんのベッドに移動して足元の方に横たわっていました。一瞬あせりましたが、微笑ましい光景に思わずパシャリ!いつもは大人しく自分たちの布団の中にくるまっているから安心していたのに、もしかしたら赤ちゃんがぐずって寄り添っていたのかな…と思わずにいられませんでした。

これって産後うつ?愛犬の存在が心の支えに

愛犬と赤ちゃんとの生活が始まって約3ケ月が経ったころ、何だか情緒不安定になっている自分に気づくのです。

産前産後は実家には帰らず、広島市内で日中ひとりきりの状態で慣れない子育てに奮闘していました。夫は帰宅が遅い日もあり、早く帰っても疲れてすぐ寝てしまう状況。四六時中、家のなかで小さい命と向き合っていると様々な思いにかられました。ミルクを飲んだあとゲップがなかなかでないだけで不安になったり、寝ているときはちゃんと息をしているか心配になって随時確認したり…。何もかもが初めてで、すぐそばに相談する相手もいなくて不安な日々が続きました。友だちが赤ちゃんを見にきてくれる日がとても待ち遠しく感じていたのを思い出します。

ある日授乳していたときのこと、突然泣きたくてたまらくなり、愛犬の胸にうずくまって大泣きしたことがあります。愛犬はじっと横たわって、優しい眼差しで見守ってくれていました。愛犬の温かい胸に包まれていると安心感が込み上げてきたのを覚えています。産後に泣いたのはこの一回だけでした。

今思えば、あれって産後うつだったのかな?という症状は他にもありました。室内にいると不安や息苦しさに襲われ、外に出るとなぜか安心するというもの。夫の帰宅後に意味もなく家の付近を30分ぐらいサイクリングして落ち着く……なんてこともありました。でも、その症状は数回あっただけ。愛犬がいなかったらもっとひどいことになっていたかもと、今になって感じます。

赤ちゃんの遊び相手になってくれる愛犬

赤ちゃんが生後半年を過ぎた頃は外出も適度にするし、気持ちにも余裕がでてきて不安に襲われることもなくなっていました。愛犬は相変わらずじっと赤ちゃんを見守ってくれています。

この頃は赤ちゃんと愛犬のふれあいも多くなり、愛犬は赤ちゃんが触りまくってもじっと見守るなど、遊び相手になってくれていました。ときには愛犬が美味しそうにご飯を食べる様子を赤ちゃんが見て楽しそうに笑うなど、たくさんの微笑ましいエピソードがあります。

愛犬が天国へ…感謝と後悔の想い

愛犬と赤ちゃんとの共同生活がスタートしてわずか一年余りのころ、愛犬は食道巨大症という病気にかかり10歳で天国へ旅立ちました。

食道巨大症とは、食道が拡張した状態が続き食べてもすぐ吐いてしまうという症状が起こる、早期発見・早期治療が大事な病気。最初に受診したときはこの病気に気づかずただの吐き止めを処方され、次に受診したときは肺炎を起こしておりもう手遅れだったのです。

私はショックと後悔の念にかられました。赤ちゃんが11ケ月のころ、私は赤ちゃんとベビーゲートに寝て、愛犬はすぐ隣ではあるものの、私たちとは仕切りで区切られたところで寝させるようにしたのです。すぐ隣にいるし大丈夫!と思っていたのは私だけだったのかもしれません。何年も一緒の布団に寝ていたのに隔離されて、ストレスもあったでしょう。私も愛犬とのふれあいが減ったことで愛犬の体調の変化に鈍感になっていたのです。

愛犬にもっと気を配っていたらこんなに早く天国へ行ってしまうことはなかったのに…愛犬の存在にたくさん支えられたのに…私は感謝と後悔の想いでいっぱいになりました。

愛犬に支えられた貴重な一年間

私の初めての子育て、日中ひとりで不安がいっぱいの子育ては、愛犬の存在が大きな心の支えとなっていました。一年間、愛犬と過ごした赤ちゃんは現在3歳。通りすがりのワンちゃんやペットショップのワンちゃんに「かわいいねー」と優しく話しかける犬大好きっ子に成長しました。たった一年間でしたが、赤ちゃんにとっては貴重な時間。きっと心の中には愛犬との楽しい思い出が深く刻まれ、生き物を大切にする優しい心も培われたと思います。私の心の支えにもなってくれた愛犬には感謝してもしきれません。また、ペットと赤ちゃんの共同生活においては、ペットとの距離感を変えずに心と体のケアを怠らないようにすることも大事だと痛感しました。

担当ライター

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